難聴が進行し、聞き取りや聞こえが悪くなってきた時に補聴器の購入を検討するかと思います。
しかし、補聴器をつけている人が周りにいないとどういったものか知ることも難しく、どこで何を購入したらいいのかも分からないですよね。
今回は、補聴器の購入を検討し始めた時にまず知ってほしいことや、私が実際に購入した時の失敗や購入した補聴器についてお伝えしたいと思います。
補聴器は高いです。そして、自分の耳となってくれる大切な存在なので、慎重に選んでほしいです。
他にも色々お伝えしていきますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
まず知っていてほしいことは、
補聴器は医療費控除の対象になる!
ということです。ここからお話していきます。
補聴器は医療費控除の対象になる
補聴器の購入する際は、医療費控除の対象になるため、必要な順序に沿って購入することをお勧めします。
私は購入時、そのことを知らずに購入したため、控除の申請ができませんでした。
少しでも費用は抑えたいのなら、必ず利用しましょう。
流れとしては以下の通りです。
- 「補聴器相談医※1」のいる耳鼻咽喉科を受診し、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を作成してもらう
- 「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を持って、「認定補聴器専門店※2」に行き購入する
- 「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写し、領収書は提出が必要になる場合があるため購入店からもらい、保管しておく
※1「補聴器相談医」の一覧はこちら
※2「認定補聴器専門店」には「認定補聴器技能者」が必ず在籍しており、認定補聴器専門店、認定補聴器技能者以外から購入すると控除が受けられません
補聴器購入で失敗したこと
私は補聴器の購入で一度失敗しています。
それは、比較も試すこともせず購入してしまったからです。
その当時接客業をしていた私は、とりあえず今の状況を変えたく、その時に購入できる補聴器を探して購入しました。
母が着けていた補聴器のようなものではなくスタイリッシュな補聴器に見えないものがほしいと購入したのがこちら。
SHARPの「メディカルリスニングプラグ」です。価格はヨドバシカメラで購入し、99,800円(税込)でした。
ただ、実際購入したものの、結局ほとんど使わなくなってしまいました。その理由は、
- レンタルできるのに試すことなく購入してしまい、実際着けたら聞こえ方が合わなかった
- イヤホンをつけているように見えて接客業で使えなかった
決してこの商品が悪いわけではありません!この補聴器はこの価格でしっかり聞こえに合わせて調整も行ってくれます。
私は接客業をしていたこともあって、お客様の声だけでなく館内のBGMまで拾ってしまい、うまく聞き取ることができませんでした。また、イヤホンを着用しているように見えるので、いちいち説明することが手間になってしまい、着けるのをやめてしまいました。
今思えば、スタイリッシュで補聴器に見えないアイテムを選んだことが失敗でしたね。笑
このタイプは初期の難聴、極力費用を抑えたい、騒音が多いところであまり使用しない方におすすめかなと思いました!
購入を検討している方は、必ずどんなメーカーがあり、レンタルして試すことができるか調べることから始めるのがいいです!
私が今使っている補聴器について
私は今は、ワイデックスの補聴器を着用しています。
母が使っているものと同じメーカーを選んでいます。両親が購入の援助をしてくれたので、正直これも選択肢がない状態で購入しました。笑
母がお世話になっている補聴器専門店で購入しています。
私はMOMENT330を使用しています。
MOMENTシリーズは110、220、330、440と4パターンあり、違いはチャンネル数が違く、多くなるほど高性能なので、お値段も高くなります。ちなみにお値段は220と330だと17万円くらいの差があります。
220と330を試したときに、周りの音(騒音)の感じ方が330の方が自然だったので330にしました。
この補聴器で良かったことは
- 耳かけタイプで目立ちにくい
- 自分のスマホが連動しているので電話の通知や、会話が補聴器から直接聞こえる
- ストリーミング機能でYoutubeやネトフリも補聴器から聞ける
- 場面に合わせてスマホアプリでメニューが切り替えられる
- 補聴器本体で音量、メニューが切り替えられる
- 慣れてくると聞こえ方が自然になる
デメリットとしては、
- お値段が高い
- Xを見ている時に動画が流れると勝手にストリーミングに切り替わるのでぶつぶつと音が切れる
- 補聴器を連動させていると自分のスマホの動画や音楽を他の人に聞かせられない
- 感音性難聴は正確に聞き取れるようになるわけではない
私は中度の感音性難聴です。感音性難聴は聞き取りも難しくなるので、正直補聴器をつけたから完璧に聞き取れるようになるわけではありません。
つけていない時よりは聞こえやすくはなりますが、相手の話し方や声質によって聞き取り具合は変わります。
なので、高い補聴器を購入したからいいというわけでもないんですよね。
補聴器を買うときにしてほしいこと
補聴器を購入する際に、必ずしてほしいことをまとめてみました。
- 補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受診すること
- どんなメーカーがあるか調べること
- 必ずレンタルをすること
- レンタル中は毎日長時間いろんな場面で試すこと
- 同じ補聴器でもグレードで変わるので違いを試せるといい
医療費控除を受けるために補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受信すると恐らく連携している補聴器専門店を紹介されるのではないかと思います(私のかかりつけの耳鼻科もすぐ下に補聴器専門店があります)。
その場合、補聴器専門店で取り扱いのある補聴器しか紹介してもらえない可能性があります。
まずはその補聴器を納得いくまで試してみる。他にも気になるメーカーがある場合は相談してみることをおすすめします。
医療費控除の部分でもしかしたら紹介してもらえない可能性もありますので、ご自身が納得いく選択をしてください。
補聴器の使用でかかる費用
補聴器は購入したら終わりではありません。また、補聴器本体以外にも費用がかかります。
私は購入したらそのまま壊れるまで永遠に使えるものだと思っていましたが、違いました。
- 補聴器本体
- 故障時の修理代
- 部品交換代
- 充電器または電池
- 乾燥器
- ワイデックス ナノケアワックスガード
私は電池式のワイデックスの補聴器を着用しているので、上記の費用が発生しています。
乾燥器は電気なのでコンセントを差して、乾燥と除菌を行うものを使用しています。
毎回消耗品として購入しているのが、電池とナノケアです。
ナノケアは撥水・撥油性の耳垢防止フィルターです。
補聴器は充電式もあり、そちらを選ぶことができます。
初めは充電式にしようとしましたが、母から、「災害があって電気が使えない時に充電できなくなる恐れがあるから電池がいい」とアドバイスをもらい電池にしました。宮城在住で震災を経験しているので説得力がありました。
また、補聴器の寿命は5〜6年と言われています。長く安心して使うためにメンテナンスや部品の交換などが発生します。
私はまだ保証期間内ですが、それが過ぎると自費で修理や交換をしなければならなくなります。
補聴器は購入後もお金がかかるので、その辺も踏まえつつ選んでいただくといいと思います。
耳鼻咽喉科や補聴器専門店で常に相談できる環境を整える
聴力はつど変化しています。私は進行性の難聴なので、定期的に耳鼻科で聴力検査をし、補聴器専門店で調整をしてもらっています。
耳鼻科でも2〜3ヶ月おきにきてと言われています(正直それはできていません)。
耳や聴力、補聴器の調子など、何か気になることがある時には放置せず、すぐに相談できるようにしておくと安心です。
補聴器の保証期間中であれば、無料で修理などもしてくれるため、より安心ですね!
まとめ
今回は補聴器を購入するときに知っていてほしいことを私の経験をもとにお伝えしました。
購入の前には、
- 補聴器相談医のいる耳鼻咽喉科を受診する
購入時には
- 補聴器専門店で購入する
- 補聴器メーカーをいくつか調べる
- レンタルし、必ず色々な種類を試す
- レンタル中は毎日長時間着ける
- 補聴器本体以外の費用もかかることを念頭に置いておく
購入後は
- 医療費控除を申請する
- 保証期間中に色々とメンテナンスをしておく
- 気になることは補聴器専門店に相談する
- 定期的に耳鼻科に行く
参考にしていただけたら嬉しいです。